歯原性菌血症をご存知ですか?

2020年 7月 3日 金曜日

新型コロナ感染症は未だ鎮まることなく増え続いております。幸いなことに岩手県は陽性者が唯一0です。これは県民性と大震災の経験が役立っていると言われており私たちにとって誇り高いことです。しかし安心は大敵ですので3密を避けて手洗い、マスク着用は励行しましょう。

さて、菌血症のことですが、多かれ少なかれ、お口に刺激を与えることで口腔細菌が一過性に血液の中に入り込むことをご存知ですか。例えば咀嚼することや歯ブラシをした後、あるいは外科的手術後に菌血症が発生するなどの報告がこれまで発表されております。

大学に勤務している時代にすでに下記のような研究をしました。これが開業して臨床で役立つとは当時は思ってもいませんでした。

〇口腔領域疾患に起因する菌血症に関する細菌学的研究

その1.菌血症における検出菌の細菌学的考察

その2.抜歯窩などから分離された緑レン菌群との関係

結果

1.抜歯および小手術の後に採血して培養を行った結果、菌血症の出現率は37,5%でした。

2.検出された細菌はStr.salivarius、Str.mitis、Str.sanguis(心内膜炎の原因とされている)また、Staphylococcusも検出されましたがいずれも陽性を示したものは15分以内に採血した症例でした。

3.検出された緑色レンサ球菌については血清学的な研究なので割愛します。

結論的に日常行われている歯ブラシやガムを咬むこと、あるいは抜歯や小手術で一過性に口のバイキンが血液の中に入り込むことを菌血症といっております。普通、何事もなく経過するのは、あらかじめ投与した抗菌剤によって殺菌されることと白血球の貧蝕作用など免疫作用も関与するためです。

したがって歯周病が重症な方、お口の衛生状況が悪い方、全身疾患を持っている方は健康な人以上に菌血症を発症する確率が高いので注意されますようお願いいたします。

院長

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