No311号 「人生100年」健康寿命は「舌が命」
これまで8020運動の達成率は51.2%というのが最近の調査結果である。
しかし、歯が健康でも咀嚼力はあまり保たれていないようだ。
それには「舌」が大切ということである。
週刊新潮1月5・12日号に掲載されました。
長寿の姉妹の「きんさん、ぎんさん」はきんさんは無歯顎、ぎんさんは残存は3歯であったが、義歯を使わないでも、良く食べ、良くしゃべり、長生きしました。
おそらく活発に動く舌が歯以上に、咀嚼、嚥下、呼吸で重要な働きをしたためだと思われます。
舌は筋肉なので、加齢に伴い衰えますので硬い物を食べるなどのトレーニングが必要です。
高齢者が寝たきりの状態で歯周病に罹患すると、心疾患、糖尿病、脳血管疾患や認知症のリスクを高めます。
〇 咀嚼機能
1.食べ物を口に取り込む
2.味や温度などを感知する
3.食べ物を口の中で巧みに動かして咀嚼を助ける
4.噛み終わった食べ物を取りまとめて喉に送りこんで飲み込む
〇 嚥下機能
食べ物を飲み込む瞬間に0.8秒息を止めていることをご存知ですか。その間に気管を閉じて食道を開くという神業的な作業を行い、「呼吸」と「嚥下」を切り替えるという。
この操作の中心的な役割が舌であるといっている。この切り替えがうまく出来ないと嚥下性肺炎や窒息をおこす。 この0.8秒という神業にわたくしどもは感謝して機能を大切にしたいものである。
〇 要注意現象
1.食べ物をこぼす
2.むせたり、誤嚥したりする
3.誤って舌や頬を咬んでしまう
4.ほうれい線が濃くなる
5.のどぼとけが下がる
6.食後口に水を含んでうがいした時、吐き出した水に食べかすが多く残っている
7.一緒に食事をしている人より食べるスピードが遅い
8.話が聞き取りにくいと言われるようになった
〇 舌のトレーニング
1.ガムを噛む
2.おしゃべりを楽しむ
3.カラオケを歌う
4.上下の歯の全体を舌でなめまわすように「舌ぐるぐる体操」を推奨している
そして寝たきりになってからの抜歯は困難となるので残すことが困難になった歯は早めに抜くことをすすめている。 「いつまでも 行けると思うな 歯医者さん」 歯と舌を総合的にとらえることが人生100年時代の健康長寿方だと考えると日本歯科大学教授の菊池武先生はのべております。
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